くらす 🌅 朝・出かける前 睡眠遅刻

朝どうしても起きられない人へ|目覚ましを増やす以外にできること

— 気合いでは起きられません。やり方を変えます

この記事の出どころ
  • 研究で検討
  • 専門家・公的情報
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画像枠/img/banner/asa-okirenai.webp1200×675px(@2x で 2400×1350px)「朝どうしても起きられない人へ」の記事バナー。気合いでは起きられません。やり方を変えます

ポイント

  • 朝起きられないのは、気合いや根性の問題ではありません
  • 目覚ましを増やすより、「夜」と「起きた直後の5分」を変えるほうが効きます
  • どうしてもダメな日のために、遅刻を最小にする逃げ道を先に作っておきます
目次を開く(7項目)
  1. なぜ起きられないのか
  2. 【夜にやること】5つ
  3. 【朝にやること】7つ
  4. それでも起きられない日のために
  5. 仕事の時間そのものを動かせないか
  6. まず1週間、これだけやってみる
  7. この記事について

目覚ましを5個かけている。それでも止めた記憶がないまま二度寝している。気づいたら家を出る時間を過ぎている。

毎朝これをやっていると、だんだん自分がダメな人間に思えてきます。

でも、朝起きられないのは気合いの問題ではありません。 この記事では、目覚ましを増やす以外にできることを、夜と朝に分けてぜんぶ書きます。

まず結論から。いちばん効くのは「夜」です。 朝の対策は、その次です。


なぜ起きられないのか

理由は人によってちがいますが、だいたいこの3つのどれかです。

1. 眠りに入る時間が、そもそも遅い

夜、寝ようと思ってベッドに入っても、目がさえて眠れない。気づいたら3時。これだと6時に起きられなくて当然です。

ADHDのある大人は、体の中の「時計」が後ろにずれやすいという研究があります。夜になっても「眠くなるスイッチ」が入りにくい、という感じです。

つまり、夜ふかししたくてしているのではなく、眠くならないから起きていることがあります。

2. 眠りが浅い

寝ている時間は足りているのに、朝すっきりしない。夜中に何度も目が覚める。

これも研究があって、ADHDのある大人は眠りに関する困りごとが出やすいと報告されています。

3. 起きた直後の5分で、また寝てしまう

一度は目が覚めている。でも、布団の中でスマホを見て、そのまま寝落ちする。

これがいちばん多いパターンです。目は覚めているのに、起き上がっていない。 ここが分かれ目です。


【夜にやること】5つ

朝を変えたいなら、夜を変えます。順番に効きめが大きい順です。

1. 起きる時間だけを固定する(寝る時間は固定しない)

「23時に寝る」は守れません。眠くないからです。

かわりに、「7時に起きる」だけを毎日そろえます。 休みの日もです。

最初の1週間はつらいです。でも、起きる時間がそろってくると、だんだん夜に眠くなるようになります。寝る時間は結果です。先に決めるのは起きる時間のほうです。

休みの日に寝だめすると、月曜の朝がいちばんつらくなります。休日でも、平日との差は2時間までにしてみてください。

2. 夜、部屋を暗くする

寝る1時間前から、部屋の明かりを落とします。天井の照明を消して、間接照明かデスクライトだけにする。

明るい部屋にいると、体は「まだ昼だ」と判断します。逆に暗くすると「そろそろ夜だ」と切りかわります。

やり方はいろいろあります。

  • 天井の照明を消して、デスクライトだけにする
  • 電球を「電球色」(オレンジっぽい色)のものに替える。数百円です
  • 照明の明るさを段階で変えられるなら、夜はいちばん暗くする
  • スマホとパソコンの画面を「夜間モード」にする

いちばん手軽なのは、天井の照明を消すことです。 これだけならタダで今夜からできます。

3. スマホを布団に持ち込まない

「見ないようにする」は無理です。物理的に別の部屋に置いてください。

目覚ましに使っているなら、目覚まし時計を1つ買います。1,000円くらいであります。この1,000円で朝が変わることがあります。

どうしても寝室に置くなら、手が届かない場所(部屋の反対側、棚の上)に置いてください。

4. 寝る前にやることを減らす

「風呂に入って、歯をみがいて、明日の準備をして、洗い物をして、洗濯を干して……」とやることが多いと、いつまでも寝られません。

そして疲れているときほど、この山を見た瞬間に「もういいや」となって、スマホを見はじめます。

寝る前にやるのは3つまでにします。

残すもの減らすもの
歯をみがく洗い物(朝でいい)
明日の服を出す洗濯を干す(朝でいい)
カバンを玄関に置く部屋の片づけ(やらなくていい)

「今日やらなくても死なないこと」は、やらなくていいです。 寝るほうが大事です。

前の日の夜にやっておくと朝がラクになるものは準備を前夜に寄せるにまとめました。

5. カフェインを昼までにする

コーヒー、エナジードリンク、緑茶、紅茶、ココア、コーラ。カフェインは体の中にけっこう長く残ります。

夕方に飲んだ1杯が、夜まで効いていることがあります。

15時以降は飲まないを1週間だけ試してみてください。効く人にはかなり効きます。

「それだと夕方に眠くて仕事にならない」という場合は、夕方の眠気は別の問題かもしれません。夜の睡眠が足りていないから夕方につらい、という順番のことがあります。まず夜を整えてみてください。

6. 週末に寝だめしない

平日6時起き、土日12時起き。これをやると、月曜の朝がいちばんつらくなります。

体の中の時計が、土日のあいだに後ろへずれてしまうからです。月曜はそこから無理やり戻すことになります。

休みの日でも、平日との差は2時間まで。 眠いなら、朝は同じ時間に起きて、昼寝で補ってください。昼寝は20〜30分までにすると、夜に響きにくくなります。


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朝どうしても起きられない人へ/【朝にやること】7つ

【朝にやること】7つ

夜を整えたうえで、朝の対策です。

1. 目覚ましは「増やす」より「遠くに置く」

5個かけても止めているなら、6個目は意味がありません。

布団から出ないと止められない場所に1個置いてください。部屋の反対側、ドアの近く、廊下。

止めに行くために立ち上がる。この「立ち上がる」が最大のポイントです。

2. スヌーズを切る

スヌーズは「あと5分」を制度にしたものです。9分ごとに鳴る目覚ましは、9分ごとに二度寝を許可しています。

スヌーズを切って、10分ずつずらした目覚ましを3つにしてください。それぞれ別々に止める必要があるので、そのぶん目が覚めます。

3. 光を入れる

朝の光には、体の時計を前に戻す働きがあります。

方法はいくつかあって、お金のかからない順に並べるとこうなります。

やり方費用ひとこと
カーテンを10cm開けて寝る0円まずこれ。今夜からできます
遮光カーテンをやめる数千円部屋が明るくなりすぎるなら、レースだけにする
起きたらすぐ照明を全部つける0円曇りの日や冬はこっち
光で起こす目覚まし時計を使う3,000〜10,000円だんだん明るくなって起こしてくれる
カーテンを自動で開ける機械5,000〜15,000円効く人にはかなり効きます

まずは「カーテンを10cm開けて寝る」からで十分です。 自分に合うかどうか試してから、お金を使ってください。

ただし、道路に面していて外から見える部屋や、街灯が入る部屋では逆効果になることがあります。その場合は、起きてすぐ照明を全部つけるほうにしてください。

4. 布団の中でスマホを見ない

起きた直後にスマホを見ると、そのまま30分溶けます。そして寝落ちします。

スマホを別の部屋に置いてあれば、この問題はそもそも起きません。

5. 起きたらすぐ立つ

「あと5分」と思ったら、もう終わりです。目が覚めた瞬間に、考える前に足を床につけてください。

コツは、布団の中で考えないことです。考えると必ず「あと5分」になります。

6. 起きてすぐやることを1つ決めておく

起きた直後に「何をするか」を考えると、そこで止まります。動作を1つだけ決めておきます。

  • カーテンを開ける
  • 水を1杯飲む
  • 顔を洗う
  • ケトルのスイッチを入れる

なんでもいいです。考えなくてもできることにしてください。

7. 朝ごはんは「作らない」

朝ごはんを作る余裕はありません。作ろうとすると、そのぶん起きる時間を早めることになって、結局起きられなくなります。

飲むだけ・開けるだけのものを、前の日に用意しておきます。

  • 牛乳、豆乳、飲むヨーグルト
  • バナナ
  • 栄養を補う系のゼリーやバー
  • 前の日に握っておいたおにぎり

食べないよりはマシ、くらいのハードルにしてください。何も食べないと、そのあと頭が回らなくて午前中がまるごと使いものにならないことがあります。

8. 家族や同居人がいるなら、頼む

一人で起きるのが無理なら、人に頼るのは正解です。

  • 「7時に一声かけて」と頼む
  • 起こす役をお願いする代わりに、別の家事を引き受ける
  • 一人暮らしなら、友だちと朝に電話する約束をする

「自分で起きられないのは情けない」と思わなくていいです。 起きられて仕事に行けるほうが、はるかに大事です。


それでも起きられない日のために

対策をしても、起きられない日は来ます。そのときに遅刻を最小にする逃げ道を、先に作っておきます。

連絡のテンプレを作っておく

起きた瞬間、頭が回らない状態で文章を考えるのは無理です。スマホのメモに定型文を入れておきます。

「おはようございます。体調不良のため、◯時ごろの出社になります。ご迷惑をおかけします。」

コピーして時間だけ変えて送れば終わりです。連絡が遅れるほど、印象は悪くなります。 気づいた瞬間に送ってください。

出られる最低ラインを決めておく

「顔を洗って、着替えて、髪を整えて、朝ごはんを食べて……」とやっていると間に合いません。

最低ライン(これだけやれば出られる)を先に決めておきます。

  • 顔を洗う
  • 昨日出しておいた服を着る
  • カバンを持つ

これだけ。髪もメイクも朝ごはんも、電車の中や着いてからでなんとかします。

寝坊した朝にいちばんダメなのは、いつもどおりやろうとすることです。いつもどおりやったら、いつもより遅く着きます。

前の日に全部用意しておく

寝坊した日にいちばん時間を食うのが「準備」です。前の日に玄関に置いてあれば、寝坊しても持って出るだけになります。

寝坊した日ほど、この差が出ます。準備は、うまくいく日のためではなく、うまくいかない日のためにやります。

「遅刻しました」のあとを引きずらない

遅刻した日は、一日ずっと気まずくて、仕事にも身が入りません。

  • 謝るのは最初の一回だけにする
  • 理由を長く説明しない(相手が知りたいのは、いつ来るかだけです)
  • そのあとは普通に働く

引きずっている時間のほうが、周りには目立ちます。


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朝どうしても起きられない人へ/仕事の時間そのものを動かせないか

仕事の時間そのものを動かせないか

ここまで全部やっても、朝がつらい人はいます。その場合、朝に合わせるのをやめるという手があります。

  • フレックスタイム
  • 時差出勤
  • 在宅勤務の日を作る
  • 始業時刻の変更

会社に相談する言い方は職場に「これがつらい」と言えない人へにまとめました。

朝型に合わせられないのは、能力の問題ではありません。 条件を変えられるなら、そのほうが早いです。


まず1週間、これだけやってみる

全部いっぺんにやろうとすると、まず失敗します。最初の1週間は、この3つだけにしてください。

  1. 起きる時間を毎日そろえる(休みの日も。差は2時間まで)
  2. スマホを寝室の外に置く(目覚まし時計を1つ買う)
  3. 目覚ましを、布団から出ないと止められない場所に置く

この3つは、お金がほとんどかからなくて、効きめが大きい組み合わせです。

1週間やってみて、少しでも変わったら続けてください。まったく変わらなければ、次の1週間で「光」と「カフェイン」を足します。

一気に全部変えると、何が効いたのか分からなくなります。 1つずつのほうが結局早いです。


この記事について

ADHDのある大人は、体の中の時計が後ろにずれやすいという研究があります。夜ふかししたくてしているわけではなく、眠くなるスイッチが入りにくい、ということです。眠りに関する困りごとが出やすいことも報告されています。

そのうえで、ここに書いたやり方は、その知識をもとに日常で試せる形に組み立てたものです。全部が研究で確かめられているわけではありません。 合わないと思ったら、別のやり方に移ってください。1つでも自分に合うものが見つかれば十分です。

朝がつらい状態が続くとき、疲れが取れないとき、気持ちがしんどいときは、一人で抱えないで専門家に相談してください。相談できる場所は相談先・公的窓口にまとめています。

とら先生のひとこと

「目覚まし10個かけてるのに起きられない」という相談、めちゃくちゃ多いです。10個で起きられないなら、11個にしても起きられません。増やすところが違うんです。

この記事の出どころ

研究で検討
論文で調べられている内容です。ただし、どんな人を対象にした研究かは記事ごとにちがいます。
専門家・公的情報
厚生労働省などの公的な機関や、専門家が出している情報をもとにしています。
  1. 研究で検討寝つきの悪い成人ADHDにおける体内時計の遅れ

    (原題:Delayed Circadian Rhythm in Adults with ADHD and Chronic Sleep-Onset Insomnia)

    Van Veen MM, Kooij JJS, et al./2010/Biological Psychiatry 67(11), 1091–1096(2026-08-27 確認)

    この研究でわかっていること:夜型がなおらないことを、体内時計のずれとして説明できます。

    ここはまだ分かっていません:人数の少ない研究。どうすれば時計が戻るかまでは分かりません。

  2. 研究で検討成人ADHDの睡眠:本人の実感と測定データを合わせたたくさんの研究をまとめた分析と研究をまとめた分析

    (原題:Sleep in adults with ADHD: Systematic review and meta-analysis of subjective and objective studies)

    Díaz-Román A, Mitchell R, Cortese S/2018/Neuroscience & Biobehavioral Reviews 89, 61–71(2026-08-27 確認)

    この研究でわかっていること:成人ADHDで睡眠の問題が起きやすいことを、まとまった根拠として示せます。

    ここはまだ分かっていません:どうすれば眠れるようになるかを調べた研究ではありません。

  3. 研究で検討成人のADHDと睡眠相後退症候群:時間治療が睡眠に与える効果のくじ引きで2群に分けて比べた試験

    (原題:ADHD and Delayed Sleep Phase Syndrome in Adults: A Randomized Clinical Trial on the Effects of Chronotherapy on Sleep)

    van Andel E, Bijlenga D, Kooij JJS, et al./2022/Journal of Biological Rhythms 37(6), 673–689(2026-08-27 確認)

    この研究でわかっていること:体内時計を動かすだけでは足りず、生活側の調整が要ると言えます。

    ここはまだ分かっていません:使われたのは医療機関で行う方法。家庭で同じことができるという話ではありません。

  4. 専門家・公的情報まもろうよ こころ(相談窓口一覧)

    厚生労働省/2026(2026-08-27 確認)

    この研究でわかっていること:緊急性のあるときの案内先として使えます。

    ここはまだ分かっていません:サイトの記事は相談・受診の代わりになりません。

制度の内容・金額は改定される場合があります。最新の情報は各窓口・公式ページでご確認ください。 出典の考え方は 情報の出どころの見方 にまとめています。

合わなかったら、別のやり方を試してください

ここに書いたことが全員に効くわけではありません。ひとつ試して合わなければ、それは失敗ではなく「自分に合わない方法が1つ分かった」ということです。