蛍光灯や画面がまぶしくてつらい人へ|光を減らすやり方
— 頭痛や疲れ目の原因が、光のことがあります
ポイント
- ASDのある人は、光に過敏になることがあります
- まず画面の明るさを下げるだけで、頭痛が軽くなる人がいます
- 職場の照明は、席の移動やデスクライトの使用を相談できます
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オフィスの蛍光灯の下にいると、夕方には頭が痛くなる。パソコンの画面を見ていると目の奥が疲れる。晴れた日の外がまぶしすぎて、目を開けていられない。
そして「みんな同じ環境なのに」と言われる。
ASD(自閉スペクトラム症)のある人は、光に過敏になることがあります。
お金をかけると効くもの
電球色に変える(数百円〜)
白い光(昼白色)がつらいなら、オレンジっぽい光(電球色)に変えてみてください。
電球1つなら数百円です。効きめが大きいわりに安い対策です。
調光できる照明にする(3,000円〜)
明るさを段階で変えられる照明です。時間帯や体調で変えられるのが利点です。
遮光カーテン(3,000円〜)
朝の光がつらい、街灯が入るという場合に。眠りにも効きます。
色つきのメガネ(3,000円〜)
- ブルーライトカット:画面向け
- 遮光レンズ:外や蛍光灯向け。色が濃いものほど効きます
眼鏡店で試してから買うのがおすすめです。「まぶしさ用」と言えば相談に乗ってもらえます。
帽子・サングラス
外がつらいなら、これがいちばん手軽です。つばのある帽子は、上からの光を防ぐので屋内でも効きます。
モニターを見直す
- 反射を抑えたタイプ(ノングレア)を選ぶ
- モニター用のフィルターを付ける
- 画面のサイズを大きくして、明るさを下げる
画面を長時間見る仕事なら、投資する価値があります。
職場で相談できること
自分の席の環境は、相談して変えられることがあります。
| 困っていること | お願いすること |
|---|---|
| 真上の蛍光灯がまぶしい | 「席の真上の1本を外せませんか」 |
| 全体が明るすぎる | 「デスクライトを使わせてください」 |
| 窓の光がつらい | 「ブラインドを下げてもいいですか」「席を移動できませんか」 |
| 画面が見づらい | 「モニターの角度を変えます」「フィルターを使わせてください」 |
言い方は「まぶしいので」より、影響を具体的に言うほうが通りやすいです。
「午後になると頭痛が出て、作業の精度が落ちてしまいます。デスクライトを使わせてもらえませんか。」
くわしくは職場に「これがつらい」と言えない人へへ。
- 席を蛍光灯の真下から動かす
- 自分の席の上の蛍光灯を1本外す(意外と通ります)
- デスクライトを使って、天井の光を減らす
- 画面に映り込む位置を避ける
「照明が強いと頭痛が出るので、席を窓側から動かしていただけませんか。」
「まぶしい」より「頭痛が出る」「作業に支障が出る」のほうが通りやすいです。
伝え方は職場に「これがつらい」と言えない人へへ。
場面別
オフィス
蛍光灯は、種類によってちらつきの感じ方がちがいます。LEDに変わっているところは、そのちらつきがつらいという人もいます。
自分の席の真上を1本外すだけで変わることがあるので、相談してみる価値があります。
電車・バス
窓からの光と、車内の照明が両方来ます。帽子かサングラスを常備しておくとラクです。
店・ショッピングモール
照明が強く、反射するものが多いので疲れます。
- 空いている時間に行く
- 滞在時間を短くする
- サングラスや帽子を使う(屋内でも構いません)
屋外・晴れた日
- サングラス(度付きにできます)
- つばのある帽子
- 日傘
「大げさ」ではありません。 頭痛で一日つぶれるほうが困ります。
車の運転
まぶしさが安全に直結します。遮光のサングラスは、運転用に作られたものがあります。眼鏡店で相談してください。
家
- 天井照明を消す習慣をつける
- 間接照明を1つ足す
- 寝る前は暗くする(眠りにも効きます)
ちらつきがつらいとき
「まぶしい」とは別に、光がちらついて見えるのがつらいことがあります。
- 蛍光灯の下にいると気分が悪くなる
- 特定の照明の店に入れない
- 画面のちらつきで頭が痛くなる
人によっては、これが原因でその場所に長くいられないことがあります。
できること
- LEDと蛍光灯で感じ方がちがうので、平気な照明を覚えておく
- モニターは、ちらつきを抑える機能のあるものを選ぶ
- どうしてもつらい場所には長居しない
「行ける場所リスト」を自分の中に作っておくと、外出のストレスが減ります。
蛍光灯や画面がまぶしくてつらい人へ/目の疲れとの区別
目の疲れとの区別
まぶしさだけでなく、目そのものの問題が混ざっていることがあります。
- 度が合っていない
- ドライアイ
- 乱視
光の対策をしても変わらないなら、一度眼科で診てもらってください。 眼鏡を変えるだけで解決することもあります。
家の光を調整する
家は、自分で全部変えられます。いちばん効果が出る場所です。
天井の照明を使わない
天井から降ってくる強い光がつらい人は多いです。
- 間接照明にする(壁や天井に光を当てる)
- フロアランプ、デスクライトだけで過ごす
- 電球の色を「電球色」(オレンジっぽい色)に変える
照明を替えるだけで、家にいるときの疲れ方が変わります。
明るさを変えられる電球にする
調光できる電球やスマート電球なら、時間帯で明るさを変えられます。
- 朝は明るく
- 夜は暗く
数千円で買えます。
カーテンを厚くする
- 遮光カーテン
- レースを二重にする
外の光が強い部屋は、それだけで消耗します。
画面のまぶしさ
一日中見るものなので、影響が大きいです。
明るさを下げる
思っているより、かなり下げて大丈夫です。 部屋の明るさに合わせてください。
ダークモードを使う
背景が黒くなるので、白い画面がつらい人にはかなり効きます。
- OSの設定
- ブラウザの拡張機能
- アプリごとの設定
背景の色を変える
真っ白がつらいなら、クリーム色や薄いグレーに変えると読みやすくなる人がいます。
- WordやGoogleドキュメントで背景色を変えられます
- ブラウザにも背景色を変える拡張機能があります
文字を大きくする
目を細める必要がなくなると、疲れ方が変わります。
外出時の備え
- サングラス(曇りの日でも使っていいです)
- 調光レンズのメガネ(暗いところでは透明に戻ります)
- つばの広い帽子
- 日傘
「大げさかな」と思う必要はありません。 メガネをかけるのと同じことです。
つらさが強いとき
- 光を見ると頭痛が起きる
- 目の痛みがある
- 吐き気を伴う
こういう場合は、目や神経の病気が関係していることもあります。
片頭痛のある人は、光に敏感になることがあります。困りごとが続くときは、相談先の探し方をご覧ください。
蛍光灯や画面がまぶしくてつらい人へ/まず0円でできること
まず0円でできること
お金をかける前に、これを試してください。今すぐできて、効く人には効きます。
1. 画面の明るさを下げる
スマホもパソコンも、初期設定はかなり明るいです。思い切って下げてください。
暗い部屋で作業しているなら、画面はもっと暗くて構いません。
2. 「夜間モード」をオンにする
画面の色を暖かく(オレンジっぽく)する機能です。iPhoneなら「Night Shift」、Windowsなら「夜間モード」。
一日中オンにしておいて構いません。 慣れると、白い画面がまぶしく感じるようになります。
3. ダークモードを使う
背景を黒くする設定です。白い背景がつらい人には効きます。
ただし、文字が読みにくくなる人もいます。 試してみて、合わなければ戻してください。
4. 天井の照明を消す
家では、天井の照明を消してデスクライトだけにしてみてください。部屋全体が明るいのがつらいタイプの人には、これが効きます。
5. 画面と部屋の明るさを合わせる
暗い部屋で明るい画面を見ると、目が疲れます。部屋を少し明るくするか、画面を暗くするか、どちらかで差を減らします。
6. 窓の位置を変える
机の向きを変えて、窓が正面や背後に来ないようにします。横から光が入る配置がいちばん目が疲れにくいと言われます。
まず今日、これだけやってみる
- スマホとパソコンの明るさを、いまより2段階下げる
- 「夜間モード」をオンにして、一日中つけっぱなしにする
- 家の天井照明を消して、デスクライトだけで過ごしてみる
全部0円です。 効くかどうかは今日中に分かります。
車の運転がつらいとき
対向車のライト、トンネルの出入り、濡れた路面の反射。運転はまぶしさが集中する場面です。
- 偏光サングラスを使う(路面の反射がかなり減ります)
- 夜間の運転を減らす
- ダッシュボードに反射しやすいものを置かない
- フロントガラスをきれいにしておく(汚れが光を散らします)
つらい日は運転しないという判断も、安全のうちです。
季節と時間帯で変わる
- 冬は太陽の位置が低く、朝夕がまぶしくなります
- 雪や水面の反射は強いです
- 曇りの日でもつらいことがあります
「晴れていないから大丈夫」とは限りません。 サングラスは常に持ち歩いてください。
関連する困りごと
- 音がつらい → 音がうるさくてつらい人へ
- 感覚全般がつらい → 感覚過敏で生活がつらい人へ
- 集中できない → 机に向かっても気が散る人へ
- 職場に言いにくい → 職場に「これがつらい」と言えない人へ
まぶしさは、我慢して慣れるものではありません。 道具と環境で減らしてください。
- 疲れが取れない → 気づいたら限界になっている人へ
- 外出のあと動けない → 外出したあと2日動けない人へ
「大げさかな」と思う必要はありません。 つらさを減らす道具は使っていいです。
まとめ:まぶしさを減らす5つ
- 天井の照明を使わず、間接照明にする
- 画面をダークモードにして、明るさを下げる
- サングラスかつばの広い帽子を常に持ち歩く
- 席を蛍光灯の真下から動かせないか相談する
- つらい日は、量を減らす
我慢して慣れるものではありません。
よくある質問
サングラスは室内でも使っていい?
使っていいです。 屋内の照明でつらいなら、それを減らすのは自然なことです。
気になるなら、色の薄いもの(薄いブラウンやグレー)を選ぶと目立ちにくくなります。
度入りでも作れますか
作れます。調光レンズなら、外では色がつき、室内では透明に戻ります。1本で済むので便利です。
職場に言いにくいのですが
「まぶしい」ではなく「頭痛が出る」「作業に支障が出る」と言うほうが通ります。席を1つずらすだけで解決することもあります。
この記事について
ASD(自閉スペクトラム症)のある人では、感覚が過敏になることがあると、国内の研究で整理されています。光もそのひとつです。
感覚の敏感さと暮らしにくさに関係があることが、複数の研究をまとめたレビューで報告されています。感覚の負担が外出のしづらさにつながることを示した研究もあります。
そのうえで、ここに書いた明るさの設定やメガネなどは、研究で効果が確かめられたものではありません。 効き方には個人差があるので、0円でできるものから試してください。
頭痛が続く、光がつらくて生活に支障が出るというときは、一人で抱えないで専門家に相談してください(まず眼科で目そのものを診てもらうのもおすすめです)。相談できる場所は相談先・公的窓口にまとめています。
「照明がまぶしい」って言うと変な顔をされがちなんですが、まぶしいものはまぶしいです。頭痛の原因が照明だった、という人はけっこういます。
この記事の出どころ
- 研究で検討
- 論文で調べられている内容です。ただし、どんな人を対象にした研究かは記事ごとにちがいます。
研究で検討自閉スペクトラム症に見られる感覚処理障害の臨床神経生理学
この研究でわかっていること:感覚の違いが「気のせい」でも「わがまま」でもないことの裏づけになります。
ここはまだ分かっていません:個別の対策グッズ(イヤーマフ等)の効果を調べた研究ではありません。
研究で検討感覚の処理のしかたと生活の質の関係:たくさんの研究をまとめた分析
(原題:Relationship between Sensory Processing and Quality of Life: A Systematic Review)
この研究でわかっていること:感覚の敏感さが暮らしにくさと関連することを示せます。
ここはまだ分かっていません:関係があるという話で、感覚の対策をすれば生活の質が上がるとまでは言えません。
研究で検討自閉スペクトラム症のある成人における感覚の処理と、地域での活動への参加
(原題:Sensory Processing and Community Participation in Autistic Adults)
この研究でわかっていること:感覚の負担が外出のしづらさにつながることを、成人対象の研究として示せます。
ここはまだ分かっていません:「対策すれば外出できる」という実際に何かを試して調べた研究ではありません。
制度の内容・金額は改定される場合があります。最新の情報は各窓口・公式ページでご確認ください。 出典の考え方は 情報の出どころの見方 にまとめています。
合わなかったら、別のやり方を試してください
ここに書いたことが全員に効くわけではありません。ひとつ試して合わなければ、それは失敗ではなく「自分に合わない方法が1つ分かった」ということです。