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お金が残らない人へ|意志に頼らないお金の守り方

— 反省しても、次も同じことが起きます

この記事の出どころ
  • 研究で検討
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画像枠/img/banner/kinsen-kanri.webp1200×675px(@2x で 2400×1350px)「お金が残らない人へ」の記事バナー。反省しても、次も同じことが起きます

ポイント

  • 使いすぎは意志の弱さではなく、「いま手に入るもの」を選びやすい傾向で説明できます
  • 口座を分けて、使っていいお金を物理的に取り出す形にします
  • 家計簿はつけなくていいです。自動で記録される形にしてください
目次を開く(18項目)
  1. なぜお金が残らないのか
  2. 【全体の方針】3つだけ
  3. 今日からできる5つ
  4. 固定費を下げる
  5. 使える制度を調べておく
  6. 支払いを忘れてしまう場合
  7. 借金が増えているとき
  8. 家族と暮らしている場合
  9. 使いすぎを物理的に止める
  10. 衝動買いを減らす
  11. リボ払い・分割に注意
  12. 貯める仕組み
  13. お金の管理が苦手なことを責めない
  14. まず今日、これだけやってみる
  15. よくある質問
  16. 関連する困りごと
  17. まとめ:お金を守る5つ
  18. この記事について

給料が入る。月末には残っていない。何に使ったか思い出せない。

貯金しようと思っているのに、毎月できない。そして「自分は金銭感覚がおかしいのかも」と思う。

この記事は、お金の困りごと全体の入口です。 各テーマの詳しい記事にもつなげています。


なぜお金が残らないのか

「あとの得」より「いまの得」を選びやすい

ADHDの特性がある人は、「あとで手に入る大きい得」より「いま手に入る小さい得」を選びやすい傾向があると報告されています。

3か月後の10万円より、いまの5,000円。将来の貯金より、いまのうれしさ。

これは価値観の問題ではなく、選び方のクセです。責めても変わりません。

残高から判断している

1つの口座に全部入っていると、残高を見て「まだある」と判断してしまいます。

でもその残高には、家賃も光熱費もカードの引き落としも、まだ入っています。

記録が続かない

家計簿をつけようとして3日でやめる。毎日の入力という作業が重いからです。

買い物の判断が速すぎる

思いついてから支払いまで10秒。冷める時間がありません。


【全体の方針】3つだけ

お金の困りごとへの対策は、大きく3つに整理できます。

1. 使えるお金を物理的に分ける

口座を分けて、その月に使っていい分だけを生活用の口座に入れます。

残高を見て毎回判断するのをやめて、そもそも引き出せない状態を作ります。

→ くわしくは給料日前にいつもお金がない人へ

2. 買うまでの手数を増やす

カード情報をアプリから消す、カートに入れて1日置く、通知を切る。

我慢するのではなく、買いにくくします。

→ くわしくは衝動買いが止まらない人へ

3. 記録を自動にする

家計簿はつけません。カードや口座と連携させて、自動で記録される形にします。

→ くわしくは家計簿が3日で終わる人へ


今日からできる5つ

全体を整えるのは時間がかかるので、今日できることから書きます。

1. 通販サイトのカード情報を消す(5分)

保存してあるクレジットカード情報を削除します。買うたびに16桁を入力する手間が、冷める時間になります。

2. ショッピングアプリの通知を切る(3分)

セール、タイムセール、ポイント◯倍。これは全部「買わせるための合図」です。

3. リボ払いの設定を確認する(5分)

これは必ず確認してください。 知らないうちにリボ払いになっていると、金利で大きく損をします。

カード会社のサイトで「支払い方法」を見て、「1回払い」になっているかを確認します。

4. カードの限度額を下げる(電話1本)

50万円の枠を10万円にするだけで、大きな事故は防げます。 カード会社に電話すれば変えられます。

5. 使っていないサブスクを1つ止める(10分)

スマホの設定から定期購入を見て、使っていないものを1つ止めます。

→ くわしくは使っていないサブスクを払い続けている人へ


固定費を下げる

一度下げれば、毎月ずっと効きます。 ここがいちばん費用対効果が高いところです。

項目やること
スマホ代格安プランに変える(月5,000円下がることも)
サブスク使っていないものを全部止める
保険内容を理解していないものを見直す
電気・ガス契約会社を変えられる地域が増えています
使っていないジム・習い事いったん止める
家賃更新のタイミングで見直す。家賃補助の制度も調べる

「毎月の支出を減らす」のは、収入を増やすより早いことが多いです。

とくにスマホ代は、手続きが面倒で放置している人が多いところです。年6万円変わることもあります。


使える制度を調べておく

お金が厳しいときに使える制度は、意外とあります。申請しないと使えないものがほとんどです。

  • 医療費が高額になったときの払い戻し
  • 障害者手帳による税の控除(障害者手帳を取ろうか迷っている人へ
  • 自立支援医療(通院の自己負担が軽くなる制度)
  • 自治体の家賃補助、生活資金の貸付
  • 傷病手当金(働けなくなったとき)

まず市区町村の窓口で「いま使える制度はありますか」と聞くのがいちばん早いです。


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お金が残らない人へ/支払いを忘れてしまう場合

支払いを忘れてしまう場合

使いすぎではなく、払い忘れが問題なら、対策が違います。

自動引き落としにできるものは全部自動にする。紙の納付書は届いたその日に払う。

→ くわしくは支払いを忘れて延滞してしまう人へ


借金が増えているとき

リボ払いの残高が減らない、複数のカードを使っている、返済のために借りている。

これは家計の工夫の話ではありません。

  • クレジットカードをすべて止める
  • 自治体や国の無料相談窓口に行く
  • 家族に打ち明ける

早いほど選択肢が多いです。 一人で抱えないで、専門の窓口に相談してください。

無料で相談できる場所があります。相談先・公的窓口をご覧ください。


家族と暮らしている場合

お金の話を「責める場」にしない

「また買ったの?」と言われると、隠すようになります。隠すと、もっと使います。

責めるのではなく、仕組みを一緒に作るほうが結果が出ます。

上限を決めて、その中は自由にする

「一切買うな」は続きません。「月に2万円までは自由」のように決めるほうが現実的です。

共有の口座と、個人の口座を分ける

生活費は共有の口座から。個人の買い物は個人の口座から。混ざっていると、どこまで使っていいか分からなくなります。


使いすぎを物理的に止める

意志で止めるのは難しいです。使えない状態を作ってください。

使っていい口座を分ける

  • 引き落とし用
  • 使っていい用
  • さわらない用(貯金)

「使っていい口座」の残高が、そのまま使える額です。

くわしくは口座を分けるだけでお金が貯まるへ。

デビットカードにする

残高以上に使えません。 クレジットカードのように、あとから請求が来ることもありません。

使いすぎる自覚があるなら、これがいちばん確実です。

プリペイドにする

チャージした分しか使えません。週に1回チャージすると決めると、週の予算が守れます。

クレジットカードの上限を下げる

カード会社に連絡すれば、利用限度額を下げられます。 無料です。

「使いすぎるから下げたい」で通ります。


衝動買いを減らす

カートに入れて1日置く

「買う」を押す前に、24時間おくと決めてください。

翌日に見て、まだ欲しければ買う。半分くらいは、翌日にはどうでもよくなります。

通販アプリを消す

  • ホーム画面から消す
  • カード情報を保存しない(入力が面倒だと、買わなくなります
  • 通知を切る

セール情報を受け取らない

メールとアプリの通知を切ってください。知らなければ、買いません。

買う前に「今月あといくら使えるか」を見る

残高を見る動作を挟むだけで、止まることがあります。


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お金が残らない人へ/リボ払い・分割に注意

リボ払い・分割に注意

リボ払いは、支払いが長引くほど手数料が増えます。

  • 気づかないうちにリボになっている設定があります
  • カードの明細で「リボ」の文字を確認してください
  • 一括に戻せます(カード会社に連絡)

すでに残高が大きいなら、繰上返済や、金利の低いところへの借り換えを検討する価値があります。

返済が苦しいなら、早めに相談してください。

  • 消費生活センター
  • 法テラス(無料で法律相談ができます)
  • 自治体の生活相談窓口

放置して増えるのが、いちばん危ないです。


貯める仕組み

意志で貯めようとすると、貯まりません。自動にしてください。

  • 給料日に自動で別口座へ移す
  • 財形貯蓄、社内預金(会社にあれば)
  • つみたての設定

「残ったら貯める」は、残りません。 先に取ってください。


お金の管理が苦手なことを責めない

仕組みがないと、誰でも使います。

  • 記録が続かない → 記録しない方法にする
  • 使いすぎる → 使えない形にする
  • 忘れる → 自動にする

性格を直すのではなく、仕組みを足す。 これが現実的です。

家計簿が続かない人へ支払いを忘れて止められる人へもご覧ください。


まず今日、これだけやってみる

  1. 通販サイトに保存しているカード情報を全部消す
  2. カードの支払い方法が「1回払い」になっているか確認する
  3. スマホ代のプランを見直せないか調べる

我慢は一切していません。 仕組みを変えるだけです。


よくある質問

収入が少なくて、どうにもなりません

節約でどうにかする段階を超えているかもしれません。制度を確認してください。

  • 自治体の生活相談窓口
  • 各種の減免・猶予(税、保険料、公共料金)
  • 法テラス(無料で法律相談ができます)

相談は無料です。 一人で抱えるより、はるかに現実的です。

カードを持たないほうがいいですか

使いすぎるならデビットカードが確実です。残高以上に使えません。

ポイントより、使いすぎを止めるほうが金額としては大きいことが多いです。

家族にお金のことを言えません

隠すと、もっと使ってしまうことがあります。

「責めない」という前提で話すのが大事です。責められると隠すようになります。

貯金がまったくできません

「残ったら貯める」は残りません。 給料日に自動で別口座へ移す設定を、1回だけしてください。

月1,000円からでいいです。設定してしまえば、意志は要りません。


関連する困りごと


まとめ:お金を守る5つ

  1. 口座を3つに分けて、自動送金を設定する
  2. デビットカードかプリペイドにして、使いすぎを物理的に止める
  3. 固定費を1回だけ見直す(携帯・保険・サブスク)
  4. 買う前に24時間おく
  5. 返済が苦しくなったら、早めに相談する

性格を直すのではなく、仕組みを足してください。


この記事について

ADHDの特性がある人は、「あとで手に入る大きい得」より「いま手に入る小さい得」を選びやすい傾向があると報告されています(本人の回答をもとにした、まだ小さな規模の研究です)。

行動をきっかけと結びつけて先に決めておく方法は、目標を達成しやすくすると報告されています。

整理や計画は、大人のADHDに対する心理的な治療が扱う分野のひとつです。性格の問題ではなく、工夫の対象として扱われています。

そのうえで、口座を分けることやカード情報を消すことの効果を調べた研究は見つかっていません。ここに書いたのは、日常で試せる形に組み立てたものです。

お金のことで生活が立ち行かない状態が続くときは、一人で抱えないで専門家に相談してください。相談できる場所は相談先・公的窓口にまとめています。

とら先生のひとこと

使いすぎたあとに反省しても、次も同じことが起きます。反省の代わりに、口座を分けてください。仕組みは裏切りません。

この記事の出どころ

研究で検討
論文で調べられている内容です。ただし、どんな人を対象にした研究かは記事ごとにちがいます。
  1. 研究で検討ADHDと、目先の得を選びやすい傾向、そしてリスクの高いお金の使い方

    (原題:Attention-deficit/hyperactivity disorder, delay discounting, and risky financial behaviors)

    Beauchaine TP, Ben-David I, Sela A/2017/PLOS ONE 12(5), e0176933(2026-08-27 確認)

    この研究でわかっていること:「あとの大きい得より、いまの小さい得」を選びやすい傾向を説明できます。

    ここはまだ分かっていません:本人が答えたアンケートをもとにした、小さな規模の分析です。家計術の効果を示すものではありません。

  2. 研究で検討「もし〜なら〜する」と先に決めておく方法が目標達成に与える効果の研究をまとめた分析

    (原題:A Meta-Analysis of the Effects of Mental Contrasting With Implementation Intentions on Goal Attainment)

    Wang G, Wang Y, Gai X/2021/Frontiers in Psychology 12, 565202(2026-08-27 確認)

    この研究でわかっていること:行動を「場面」と結びつけて決めておく方法に一定の効果があると言えます。

    ここはまだ分かっていません:ADHD・ASDだけを対象にした研究ではありません。一般の人向けの知見を当てはめています。

  3. 研究で検討大人の注意欠如多動症の認知行動療法(考え方と行動を整える心理的な治療)

    中島美鈴/2024/総合病院精神医学 36(3), 200–210(2026-08-27 確認)

    この研究でわかっていること:整理・計画・先延ばしを「性格」ではなく介入対象として扱う枠組みを示せます。

    ここはまだ分かっていません:レビューであり、個々の生活術の効果量を示すものではありません。

制度の内容・金額は改定される場合があります。最新の情報は各窓口・公式ページでご確認ください。 出典の考え方は 情報の出どころの見方 にまとめています。

合わなかったら、別のやり方を試してください

ここに書いたことが全員に効くわけではありません。ひとつ試して合わなければ、それは失敗ではなく「自分に合わない方法が1つ分かった」ということです。