使っていないサブスクを払い続けている人へ|洗い出し方
— 自分が何に払っているか、意外と分かっていません
ポイント
- サブスクは「気づかれないこと」を前提に設計されています
- まず全部を洗い出す。ここをやらないと、判断のしようがありません
- 解約は「あとで」と思った時点で忘れます。その場でやってください
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見ていない動画サービス。使っていないアプリの課金。入会したまま行っていないジム。
月に500円でも、5つあれば2,500円。年間3万円です。
サブスクは、忘れられることを前提に設計されています。 あなたが特別だらしないわけではありません。
なぜ止められないのか
1. 引き落としが目に入らない
クレジットカードでまとめて落ちるので、個別の金額が見えません。 「今月は少し多いな」で終わります。
2. 「あとで解約しよう」と思って忘れる
ADHDのある大人は「あとでやることを覚えておく力」に困りごとが出やすいという研究があります。「あとで」は、たいてい来ません。
3. 解約の手順が面倒に作られている
アプリからは解約できない、電話しないといけない、引き止めの画面が何回も出る。わざと面倒にしてあります。
4. 「また使うかも」と思う
これがいちばん強い抵抗です。でも、使っていない期間の料金は戻ってきません。
【手順1】全部を洗い出す(30分)
判断する前に、まず一覧を作ります。ここをやらないと始まりません。
見る場所
- クレジットカードの明細(過去3か月分)
- 銀行の引き落とし履歴(過去3か月分)
- スマホのアプリ内課金
- iPhone:設定 → 自分の名前 → サブスクリプション
- Android:Google Play → プロフィール → お支払いと定期購入
- キャリア決済の履歴(携帯会社のマイページ)
- メールを「ご登録ありがとうございます」で検索
3と4を見落としがちです。 アプリの課金は、カードの明細には「Apple」「Google」としか出ないので、中身が分かりません。
一覧にする
紙でもメモでも構いません。書くのは3つ。
| サービス名 | 月額 | 最後に使ったのはいつ |
|---|
最後に使ったのがいつか分からないものは、使っていません。
まず、何に払っているかを全部出してください。記憶では出てきません。
3つの場所を見る
- クレジットカードの明細(過去12か月分。年払いを見落とさないため)
- スマホのアプリ内課金
- iPhone:設定 → 自分の名前 → サブスクリプション
- Android:Google Playストア → 定期購入
- 銀行口座の引き落とし
この3か所で、ほぼ全部見つかります。
【手順3】その場で解約する(20分)
いちばん大事なところです。判断したら、その場で解約してください。
「今日は疲れたから明日」と思った時点で、その解約は起きません。
解約の場所
- アプリの課金 → スマホの設定から(サービスのアプリからではありません)
- ウェブサービス → ログインして「アカウント設定」「プラン」あたり
- 電話でしか解約できないもの → その場で電話する。営業時間外なら、カレンダーに予定として入れる
引き止められても止める
「いま解約すると特典が」「1か月無料にします」。これで残ると、また同じことになります。
使っていないものは、安くなっても使いません。
解約できたか確認する
解約完了のメールが来ているか確認してください。「解約したつもり」がいちばん危ないです。
二度と増やさない仕組み
無料お試しに入るときのルール
無料期間があるものに入るときは、入ったその瞬間にカレンダーに入れてください。
「9/25 ◯◯の無料期間が終わる → 続けるか決める」
期限の2日前に設定します。当日だと間に合いません。
行動を先に決めておく方法は、目標達成の研究でも支持されています。
支払い方法を1つにまとめる
複数のカードやキャリア決済に分散していると、把握できません。サブスク専用に1枚決めておくと、明細を見るだけで全部分かります。
半年に1回、見直す日を決める
「1月と7月の第1日曜」のように決めて、カレンダーに繰り返し予定を入れてください。放っておくと、また増えます。
増やすときは1つ減らす
新しく入るときは、1つ止めると決めておくと総額が増えません。
無料お試しに入るときは、その場で通知を入れる
「無料期間の2日前」にカレンダー通知を入れてください。入るその瞬間にやるのがコツです。
支払いを1枚のカードにまとめる
明細を見れば全部分かる状態にしておくと、点検がラクです。
年に2回、点検する日を決める
「1月と7月にサブスクを見直す」とカレンダーに入れておいてください。
放っておくと、必ず増えます。
使っていないサブスクを払い続けている人へ/よくあるつまずき
よくあるつまずき
何に入っているか、そもそも分からない
カードの明細を見て、知らない引き落としがあったら検索してください。サービス名が出てきます。
分からないままなら、カード会社に問い合わせれば教えてもらえます。
解約ページが見つからない
「サービス名 解約」で検索するのがいちばん早いです。公式の手順ページが出てきます。
アカウントのパスワードが分からない
ここで止まる人が多いです。パスワードの再設定をその場でやってください。 メールアドレスさえ分かれば、たいてい再設定できます。
家族のアカウントで払っている
家族と共有しているものは、勝手に止めると揉めます。 一覧を見せて、一緒に判断してください。
解約するかどうかの判断
迷ったときの基準を1つだけ。
この1か月で使ったか?
使っていないなら、解約していいです。
「たまに使うかも」は、使いません。 必要になったら、また入ればいいだけです。
年払いのものは、更新日を確認
年払いは、気づかないうちに更新されます。
- 更新日の1週間前に、カレンダーへ通知を入れる
- そこで「続けるか」を判断する
これをやるだけで、無駄な1年分がなくなります。
3つに分けるだけです。
- 使っている → 残す
- 使っていない → 止める
- 迷う → 止める
迷ったら止めてください。 本当に必要なら、また入ればいいだけです。多くのサービスは、いつでも入り直せます。
「年間契約で損する」と思うかもしれませんが、使わないまま払い続けるほうが損です。
解約が面倒で止まるとき
これがいちばんの壁です。手間を減らす工夫をしてください。
1日1個だけ
全部やろうとすると、始められません。1日1個。 1週間で7個減ります。
解約ページを先に探しておく
「◯◯ 解約」で検索すると、手順が出てきます。リンクをメモに貼っておいて、あとでまとめて処理するのも手です。
電話でしか解約できないもの
- 電話する日をカレンダーに入れる
- つながる時間帯を調べてからかける
- 会員番号を手元に用意しておく
「電話が嫌だから放置」は、毎月お金が出ていきます。
アプリを消しても解約にならない
これはよくある勘違いです。 アプリを削除しても、課金は続きます。
必ず、設定のサブスクリプション画面から解約してください。
残していいもの
全部解約する必要はありません。
- 毎週使っているもの
- 生活に必要なもの(通信、クラウドの保存など)
- 使うことで他の出費が減るもの
使っているなら、払う価値があります。 問題は「使っていないのに払っている」ものだけです。
くわしくはお金の管理ができない人へ、口座を分けるだけでお金が貯まるへ。
全部止める必要はありません。使っていて、生活がラクになるものは残してください。
- 実際に週に何回か使っているもの
- 家事や仕事の負担が減るもの(掃除、料理、書類)
- 楽しみになっているもの
お金を使うこと自体が悪いのではありません。 使っていないものにお金が消えているのが問題です。
使っていないサブスクを払い続けている人へ/まず今日、これだけやってみる
まず今日、これだけやってみる
- スマホの設定から、アプリの定期購入を見る(iPhone: 設定→自分の名前→サブスクリプション)
- 使っていないものを1つ、その場で止める
- 無料お試しに入っているものがあれば、終了日をカレンダーに入れる
1つ止めるだけで十分です。 全部やろうとすると、たいてい途中で終わります。
【手順2】判断する(10分)
洗い出したら、1つずつ見ていきます。基準は1つだけです。
この1か月で使ったか?
使っていないなら、解約していいです。
「たまに使うかも」は、使いません。 必要になったら、また入ればいいだけです。
迷ったものは「保留」に
その場で決められないものは、次の更新日の1週間前に通知を入れて、そのとき決めてください。
判断を先送りにしていいですが、判断する日は決めておくのがコツです。
家族の分もある場合
家族それぞれが契約していると、同じサービスに二重で払っていることがあります。
- 動画配信は、家族プランにまとめられることがあります
- 音楽配信も同様です
- クラウドの保存容量も、共有プランがあります
まとめるだけで、月に数千円下がることがあります。
関連する困りごと
-
お金が残らない → お金の管理ができない人へ
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記録が続かない → 家計簿が続かない人へ
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支払いを忘れる → 支払いを忘れて止められる人へ
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衝動買いが多い → 気づくと余計なものを買っている人へ
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口座を分けたい → 口座を分けるだけでお金が貯まる
-
解約の手続きが進まない → やらなきゃと思うほど動けない人へ
1日1個ずつでいいです。 1週間で7個減ります。
まとめ:サブスクを減らす5つ
- カード明細・アプリの課金・口座を見て、全部書き出す
- 「この1か月で使ったか」だけで判断する
- 1日1個ずつ解約する
- 無料お試しに入るときは、その場で終了2日前の通知を入れる
- 年に2回、点検する日をカレンダーに入れる
アプリを消しても解約にはなりません。 設定から解約してください。
よくある質問
アプリを消せば解約になりますか
なりません。 これはよくある勘違いです。
必ず、スマホの設定(iPhoneならサブスクリプション、AndroidならGoogle Playの定期購入)から解約してください。
解約したのに請求が来ます
次の更新日までは使える期間として請求されることがあります。明細の日付を確認してください。
不明な引き落としは、カード会社に問い合わせられます。
また入り直したくなったら?
入り直せます。 「あとで使うかも」で持ち続けるより、必要になってから入るほうが安く済みます。
この記事について
ADHDのある大人は、「あとでやることを覚えておく力」に困りごとが出やすいことが実験で確かめられています。「あとで解約しよう」が実行されないのは、意志の問題ではありません。
また、ADHDの特性がある人は「あとで手に入る大きい得」より「いま手に入る小さい得」を選びやすい傾向があると報告されています(本人の回答をもとにした、まだ小さな規模の研究です)。「いま解約するのが面倒」が勝ちやすい、という説明ができます。
「もし〜したら〜する」と先に決めておく方法は、目標を達成しやすくすると報告されています。無料期間の終了日をカレンダーに入れるのは、この考え方です。
そのうえで、ここに書いた手順は、研究で確かめられたものではありません。
お金のことで生活が立ち行かない状態が続くときは、一人で抱えないで専門家に相談してください。相談できる場所は相談先・公的窓口にまとめています。
無料期間で入って、そのまま2年払い続けていた——これ、本当によくあります。忘れる人が悪いんじゃなくて、忘れる前提の商売なんです。
この記事の出どころ
- 研究で検討
- 論文で調べられている内容です。ただし、どんな人を対象にした研究かは記事ごとにちがいます。
研究で検討成人ADHDにおける「あとでやることを覚えておく力」の困難
(原題:Complex Prospective Memory in Adults with Attention Deficit Hyperactivity Disorder)
この研究でわかっていること:予定や約束を忘れるのは記憶の使い方の問題で、意欲の問題ではないと説明できます。
ここはまだ分かっていません:リマインダーなど外部化の道具そのものの効果はまだ調べられていません。
研究で検討ADHDと、目先の得を選びやすい傾向、そしてリスクの高いお金の使い方
(原題:Attention-deficit/hyperactivity disorder, delay discounting, and risky financial behaviors)
この研究でわかっていること:「あとの大きい得より、いまの小さい得」を選びやすい傾向を説明できます。
ここはまだ分かっていません:本人が答えたアンケートをもとにした、小さな規模の分析です。家計術の効果を示すものではありません。
研究で検討「もし〜なら〜する」と先に決めておく方法が目標達成に与える効果の研究をまとめた分析
(原題:A Meta-Analysis of the Effects of Mental Contrasting With Implementation Intentions on Goal Attainment)
この研究でわかっていること:行動を「場面」と結びつけて決めておく方法に一定の効果があると言えます。
ここはまだ分かっていません:ADHD・ASDだけを対象にした研究ではありません。一般の人向けの知見を当てはめています。
制度の内容・金額は改定される場合があります。最新の情報は各窓口・公式ページでご確認ください。 出典の考え方は 情報の出どころの見方 にまとめています。
合わなかったら、別のやり方を試してください
ここに書いたことが全員に効くわけではありません。ひとつ試して合わなければ、それは失敗ではなく「自分に合わない方法が1つ分かった」ということです。